2月が1日増えて、1年が366日になるうるう年は、1日分お得な気分がしますが、どうして1日増やすのでしょうか?うるう年が存在する理由や、なぜ2月を1日増やすのかについて、解説していきます。
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うるう年とは簡単に解説
一言で言うと、1年は365日よりちょっとだけ長いので、季節がずれないように、1年を1日増やす年を設けている。それがうるう年です。
グレゴリオ暦とユリウス暦
現在多くの国で、グレゴリオ暦が使われていますが、その前に使われていたのがユリウス暦というものです。グレゴリオ暦はユリウス暦を元にして、作られました。ユリウス暦は太陽暦に基づく暦法で、1年を365日とし、4年に一度閏年があり、2月が29日までありました。ユリウス暦を使用してから1000年以上経った後、暦上の春分と本当の春分にずれが生じたため、イースターをいつにするか決められないという問題がおきました。そこで、この誤差を調整するためにグレゴリオ暦が作られました。ユリウス暦では1年を365日と6時間だったのに対し、グレゴリオ暦では365日5時間49分12秒になりました。10分48秒しか違いません。
実は4年に1度じゃないうるう年の条件
ユリウス暦は4年に1度うるう年がありましたが、グレゴリオ暦ではユリウス暦より少し少なくする必要があります。ユリウス暦は400年に100回に対して、グレゴリオ暦では、400年に97回と3回少なくなっています。その400年に97回うるう年がくるとすると、3回ほど4年に1度うるう年がこない例外があります。
グレゴリオ暦のうるう年の条件は以下の通りです。
- 4の倍数の年はうるう年
- ただし100の倍数はうるう年ではない
- 400の倍数はうるう年
2000年はうるう年でしたが、2100年、2200年、2300年は4の倍数ですが、うるう年ではありません。
なぜ2月が1日伸びるのか
うるう年は2月29日を閏日としていますが、なぜ2月に1日増えるのでしょうか?2月が他の月より日数が少ないからでしょうか?そもそも2月だけどうして28日なのでしょうか。解説していきます。
2月が短い理由
他の月は30日か31日まであるのに、2月が28日しかない理由を遡って説明すると、古代ローマ時代は3月が1年の始まりで、1年を10ヶ月とした時代があり、今は12月が1年の終わりの月ですが、2月を終わりの月とした時代がありました。ユリウス暦ができてからは、1年を12ヶ月365日として、奇数の月を31日、偶数の月を30日と定めていました。4年に1度うるう年として、2月の日数で調整していました。ユリウスの次の皇帝アウグストゥスが、自分の名前を誕生月の名前に変更した際、8月が30日しかないのを気に入らなかったため、8月を31日まで伸ばし、そのかわり1年の終わりである2月を1日短くすることで、調整しました。8月が増えたので、9月は30日に・・・と1つずつずらしました。このような歴史があって、今のカレンダーになっているんですね。2月が1年の終わりの月だったとは驚きですね。
閏年・閏月・閏日・閏秒について
うるう年という言葉は知っている人が多いと思いますが、閏月や閏日(うるうび)閏秒という言葉もあります。これらの用語について解説したいと思います
閏月とは
暦と実際の誤差を埋めるために閏日が入る月のこと。うるう年の2月のことをいいます。
閏日(うるうび)とは
閏日とはうるう年の2月29日のことを指します。
閏秒とは
1日の長さのズレを埋めるために1秒つけたされる秒のこと。59秒の次が0ではなく60秒になる